【経営者のための組織づくり】第2回 社長が一番忙しい会社は、良い会社なのか
- 金城実宏

- 16 時間前
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【経営者のための組織づくり】
第2回 社長が一番忙しい会社は、良い会社なのか。
「毎日忙しい。」
「判断するのは全部私。」
「休暇中でも電話が鳴る。」
「結局、自分が一番動いている。」
沖縄県内の中小企業経営者とお話しすると、このような言葉を耳にすることが少なくない。
会社のために誰よりも働いている。 だからこそ、会社は回っている。
しかし、もし10年後も同じ状態だったらどうだろうか。
「私がやった方が早い」
「今回は私がやる」
「失敗させるより私が動こう」
となる状況は、仕事を進めていくうえでやむを得ないこともあるだろう。
しかしその結果、社長だけが成長し、社員は経験する機会を失うことになる。
すると社長はますます忙しくなる。
管理職は自然には育たない。
多くの経営者は、
部下が主任になったのだから、
課長になったのだから、
今度は部下を育ててほしい。
と期待する。
しかし実際には、
「面談の仕方が分からない」
「注意の仕方が分からない」
「評価が怖い」
「部下との距離感が分からない」
この状態の管理職は決して珍しくない。
管理職もまた、育成されなければ育たない。
社長が忙しい本当の理由は、仕事が多いからではなく、安心して任せられる管理職が育っていないから。
では、どうやって育てるのか。
前回、人事評価制度は、人を育てるためのツールであるべきと話したが、「評価制度を導入さえすれば人が育つ」と思っている経営者はいないだろう。
中小企業においては、「自社の身の丈に合った人事評価制度でなければ続かない」事も、多くの経営者に理解してもらえるであろう。
では、自社の身の丈に合った人事評価制度を設計・導入し運用開始すれば、上手くいくだろうか。
実際には「運用」の段階で立ち止まってしまう。
止まってしまった理由として、次のようなことが考えられる。
人事評価制度が日常業務に大きく支障をきたし、面談や評価が形骸化した
管理職として育たないまま評価者となり、「お前が言うな」と不満に思った人が辞めていく
評価結果を「給与」にどう連動させるか壁にぶちあたった
など。
私は、人事評価制度の導入を躊躇してしまう理由として次のような事情があると考えている。
・「評価制度が入ると、社員が辞めるのではないか」と、離職を恐れて一歩を踏み出せない
・そもそも人事を任せられる人がいない
・業務内容の違う人たちをどう評価し、給与に反映させるかイメージできない
・導入しても期待通りの効果があるかどうか不安なので、お金をかけられない
・企業内に血縁・地縁関係者がいることも多く、評価制度の導入には心理的ハードルが高い
これらの躊躇してしまう理由のさらに奥には「社長の頭の中には、こんな社員になって欲しい、という基準があるが、それが言語化出来ていない」ということがあるのだと思っている。
弊社が人事評価制度に取り組む理由
それは、会社が目指す姿(経営理念)を社員一人ひとりに示し、その実現に向けて人を育てる「経営の仕組み」づくり。
そこで一番育てたいのは、
その中心にいなければならない中間管理職。
そのため、制度設計よりも、経営者だけでなく中間管理職との対話や、面談練習、評価者同士のすり合わせに、最も時間を使う。
弊社では、本気で会社を変えたいと願う社長に寄り添い、何度も現場へ行き、一緒に悩み、一緒に改善する「3年間の伴走支援」を提供してきた。
「3年は長い」と感じるだろうか。
だが、実際に取り組まれた経営者様は「これ以上早かったら、社員がついてこれなかった」とおっしゃった。
人事制度が機能するかは管理職にかかっている。
面談ロールプレイや一次評価者教育など、現場が「部下と向き合う力」 「仕事の意味を説明できる上司」を育てる具体的なステップが不可欠と考える。
自走できる人材育成が定着する 3か年ロードマップ
最初の6ヶ月:経営理念を整理し、求める人物像を明確にする(制度設計)
1年目:実際の面談練習を重ね、まずは試行運用を定着させる。
2年目:管理職を徹底的に教育し、評価者としての「モノサシ」を揃える。
3年目:原資に合わせた賃金制度と連動させ、完全に「自走化」させる。
実際、伴走支援を終えた企業様では、
「管理職が自ら会議を運営するようになった」
「女性の管理職候補が育ってきた」
「管理職が経営理念を自分の言葉で語るようになった」
という、組織文化の変化が起きている。
このプロセスを経て定着した時、会社の「文化」そのものが経営理念達成に向けて力強く進んでいく。
最後に、一つだけ質問させてほしい
あなたの会社で、社長が一週間休んでも困らない仕事は、どれくらいありますか。
もし、その答えに少し不安を感じたなら、それは「管理職を育てる仕組み」を考えるタイミングなのかもしれない。
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