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【代表メッセージ】経営理念を正しく実践すれば顧客を裏切ることはない【理念経営㊻】

  • 執筆者の写真: 西里喜明
    西里喜明
  • 5 日前
  • 読了時間: 2分
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 今年最後の投稿で「経営理念」について改めて考えたい。


 2025年も企業不祥事が相次ぎ、信頼度を落とした企業がいくつもある。

 

 大手金融業で元行員が貸金庫から10数億窃盗し、金融機関の管理体制に関する不信感を募らせた事件。通販サイトで中国産を国内産と誤表示し、消費者庁から措置命令を出され、景品表示法違反で信用失墜した事件。卵偽装販売で流通大手の売り場から卵を撤去され、その後も誠実な対応が見られず、取扱業者や消費者を憤らせている事件、等。

 このように、昨今も上げればきりがないほど顧客を裏切っている事例がある。


 なぜ、このようなことが起きるのか。


 顧客への裏切り行為は経営理念の不在や形骸化と深く結びついているといえる。

 経営理念が実際の意思決定や行動に浸透していない企業では短期的利益を優先し顧客に対し誠実さを欠く行為が起こりやすくなる。


 上述の「卵偽装販売」の事例においては、新聞記事によると「健康なニワトリから良い卵が産まれる、という理念でストレスを与えず自由に動けるよう地面に放して飼育する平飼いを始めた。平飼いだけでなく、餌に乳酸菌などの微生物を混ぜるほか、消毒薬を使わないといった独自の方法を確立し、質のいい鶏卵を生産。ブランド卵として全国的にも評価されていた。~(中略)~その創業者が卵が足りないということで、自社の卵と他社から仕入れた県産の卵を混ぜて販売することを指示していた。現社長もそれを知りながら、創業者に意見することができず、目を背けていた」という内容になっている。


 高い理想の「経営理念」を掲げていても、それが組織文化として根付いていなければ目先の利益に走ってしまう、という典型的な事例といえる。


 経営理念に掲げる「顧客第一」や「誠実」、「社会的責任」等々は価値を明文化し、従業員の意思決定の基準となる。経営理念が浸透している企業は、顧客からの信頼を裏切る行為を未然に防ぐ力を持つ。


 今一度、経営理念を組織に浸透させることの重要性を再確認し、自社の組織風土を経営理念と照らし合わせて検証し、正しい経営活動の推進に力を入れよう。



株式会社CSDコンサルタンツ

代表取締役 西里 喜明



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