【代表メッセージ】経営に必要な本質とは【理念経営㉜】
- 西里喜明
- 2024年10月7日
- 読了時間: 2分

知の巨人と言われた故・渡部昇一氏(上智大学教授)は、学生によくこういう質問をしたという。
「ゾウから鼻を取ったらゾウでなくなる。
キリンから首を取ったらキリンでなくなる。
では人間から何を取ったら人間でなくなるのか」
あなたはなんと答えるだろうか?
ある学生は「それは、心であると思う」と答えたそうだ。人間から心を取ったら人間でなくなる、心があるから人間と言える。素晴らしい発想だと感じる。
人間には心があるから「幸せ」を感じられる、と思うのだがいかがだろうか。
今日という日はなんと幸せな一日なんだろう、と。
詩人・坂村真民氏の「こころ」と題する詩がある。
こころを持って生まれてきた
これほど尊いものがあろうか
そしてこの心を悪く使う
これほど相すまぬことがあろうか
一番大事なことは、
このこころに
花を咲かせること
小さい花でもいい
自分の花を咲かせて
仏さまの前に持っていくことだ
本質を突いた問いであり、詩である。
このような人間としての在り方と併わせて、今一度、原点に返って経営の本質を考えてみたい。
何がなくなったら経営でなくなるのか、何があれば経営といえるのか。
経営の在り方は千差万別で経営者の数ほど答えはあっていいと思うが、少なくとも人類にとって有益な技術・商品・サービス等を提供することが必要ではないだろうか。
経営者として創業するとき、何を考えたのか。
「心」をもって生まれてきた者として、社会(世の中・地域社会・社員・身の回りの人)を今より少しでも、明るくする、前向きにする、元気にする、豊かにする。そういった「利他の心」をもって経営に取り組んでいく姿が求められているのではないだろうか。
人的資本経営がうたわれている現在、世の中を進化させることができるのは、人間の「心」が基本になるだろう。
社員の心を育てる経営が人を育てる経営であり、まさに「人的資本経営」として経営の柱がしっかり育っていくことにつながる。
株式会社CSDコンサルタンツ
代表取締役 西里 喜明
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