

【進化系管理会計コラム】第1回:もし全社員が損益分岐点を使えるようになったら?経営者が決意すれば、それは実現できます。
「損益分岐点は難しい」 「社員には理解できない」 会社の経営に関わっている皆様が、そう考えているとしたら、一度、その前提を疑ってみてほしい。 損益分岐点は、実は、そこまで難しくはない。改めて考えてみると、使うのは、足し算、引き算、掛け算、割り算だけである。 例えば、1個当たり売価が100円、1個当たり原価が40円、1個当たり利益が60円。固定費が12,000円。それでは、固定費を回収するためには、何個売れればよいだろうか。答えは、200個。固定費12,000円を、1個当たり利益60円で割ればよい。 損益分岐点の本質は、突き詰めると、これだけである。 税務申告のために、企業が行っている会計は、制度会計と呼ばれている。 制度会計として存在する以上、それ自体は必要である。 しかし、自社の経営判断のために行う損益分岐点の計算は、実は、制度会計、つまり税務申告とリンクする必要はない。 それなのに、制度会計とつなげようとすると、結局、制度会計が分かる人にしか分からないものになってしまう。 つなげようとすることが躓きの一歩なのである。 もし全社員が損益分岐点を


赤字企業と黒字企業の違いは何か
~魚は頭から腐るというが、組織は経営者の姿勢で変わる~ 同じ業界で、同じような経済環境の中にあっても、着実に利益を積み上げる企業がある一方で、慢性的な赤字から抜け出せない企業もある。その違いは、本当に景気や人手不足だけなのだろうか。 もちろん、外部環境の影響は小さくない。しかし、多くの企業を見てきた経験から感じるのは、企業の命運を分けるのは、経営者の考え方や組織の在り方であるということだ。 「魚は頭から腐る」という言葉がある。組織も同様に、経営者の姿勢や価値観が組織全体に大きな影響を及ぼす。 黒字企業の経営者には、共通して一本の太い軸がある。それが経営理念である。 理念とは単なるスローガンではない。「何のために会社は存在するのか」「誰のために事業を行うのか」という存在意義そのものである。 理念が明確であれば、意思決定に迷いが少なくなる。新規事業への投資、人材採用、設備投資、取引先の選定など、日々の判断に一貫性が生まれる。理念が羅針盤となり、組織全体が同じ方向を向いて進むことができる。 一方で、理念が曖昧な企業は、目先の利益や流行に


第1回 生成AIとは何か?
~中小企業経営者こそ知っておきたい新しい仕事のパートナー~ 近年、「生成AI」という言葉を耳にする機会が急激に増えた。ChatGPTをはじめ、多くの生成AIサービスが登場し、「仕事が大きく変わる」「AIに仕事を奪われる」といった話題も連日のように報道されている。 一方で、「興味はあるが何から始めればよいかわからない」「自社にはまだ関係ないのではないか」と感じている経営者も少なくないだろう。 本連載では、生成AIの基礎知識から実践的な活用方法、さらには経営への生かし方までを、中小企業の視点で解説していく。第1回は、「生成AIとは何か」をテーマに、その本質を整理する。 生成AIとは何か 生成AIとは、人間が入力した文章(プロンプト)をもとに、新しい文章や画像、表、プログラムなどを生成する人工知能である。 一昔前の感覚からすれば、まるで魔法のような存在である。 私は生成AIを使うたびに、心の中で「ランプの精さん、お願いします」と唱えている。すると、ランプの精は驚くほど早く文章を書き、アイデアを整理し、企画を考えてくれる。しかし、ときどき間違え


